中受のGHG

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首都圏の中学受験、公立中高一貫校の受検、勉強法、国語、社会についてのブログ

千葉県立千葉中・東葛飾中一次検査を終えて

データから

 

12月10日、千葉県12月入試のもう一つの山場、県立千葉中と県立東葛飾中の一時検査が行われました。

入試に先立って県教委が発表したデータでは、

 

志願者数

県立千葉中:770名(男子415名、女子355名)

 2016年度:793名(男子426名、女子367名)

 

県立東葛飾中:956名(男子493名、女子463名)

 2016年度:1157名(男子585名、女子572名)

 

 

両校とも千葉県教委の管理の下、同じ募集要項、同じ適性検査問題で行われます。

募集人数は各校男女80名。男女同数を基本とする旨記載がありますので、男子40名女子40名となります。

一次検査では、二次検査の倍率が4.0倍になるように人数を絞りますので、1次検査通過人数を各校男女160名とすると、

 

県立千葉中:男子2.59倍(2.66倍) 女子2.22倍(2.29倍)

県立東葛飾中:男子3.08倍(3.66倍) 女子2.89倍(3.58倍)

※カッコ内は2016年度

 

 

となり、ともに2016年度入試の倍率を下回ることになりました。

特に東葛飾中の志願者減は大きく、第1回目の入試であった2016年度がたいへんな高倍率だったことから、敬遠者が多く出たことが原因かと思われます。

これまでも公立中高一貫校が開校すると、1年目は数多くの志願者を集めてたいへんな難関になるのが常で、2年目以降から落ちつき始めるようになります。東葛飾も同様の流れとして、だからと言って入りやすくなったとはまったく言えないのが実情です。なぜなら昨年の高倍率を見て敬遠した層は、その多くがチャレンジ層であると考えられ、したがって合否を争う実力を持った層は全く減っていないと見ることができるからです。

 

余談ですが、2017年度は神奈川の横浜市立横浜サイエンスフロンティア高附属が開校します。横浜市内在住の生徒しか受験できませんが、今年注目の学校です。

 

適性検査問題について

 

一次検査は二次検査よりも難易度としては下がる傾向にありますが、それでも公立中高一貫校の適性検査問題としては、全国でも指折りの難しさです。

今年の問題も昨年度までと傾向としては変わりなく、問題構成、問題量、記述の方向性などはおおむね変わっていないと思います。

 

一次検査の全体的な傾向をまとめますと、

 

  • Ⅰ−1は資料分析中心の「社会科」的な問題。
  • Ⅰ−2は理科的な問題と算数的な問題。
  • 割合の計算を大量にさせる。計算としては単純な割り算だが、桁が大きくミスをしやすい。大量のデータの中で、与えられた指示を注意深く読み、どの数字とどの数字を計算するのかを冷静に見極める必要がある。
  • 記述問題の出題数が多く、各問いの字数も多い。
  • 記述で求められるのは、他県の問題のような資料の分析だけでなく、そこからの抽象化や背景知識との関連付け、それらを総合した自分の意見の要求がある
  • 他県の問題のような「問題を読めば解き方が自ずとわかる」問題ではなく、ある程度の受験知識や技能が要求される。

 

 

と言った具合で、一言で言えば、45分の制限時間では、普通にやったのでは解き切ることが難しい問題です。ですから、解けない問題は早々に見切りをつけて、得点しやすい問題を素早く見極めることが必要となります。

 

今年の問題は、算数がそれほど難しくなかったと思います。中には難しい問題もありますが、時間さえあれば、さほど高度な算数的能力が必要とされることもなく、さりとて思考の飛躍が必要となる問題でもありませんでした。

二次元バーコードを題材にした、二進数を絡めたような問題ですが、何年か前に東京都立で同様の問題が流行したと思います。それらをやり込んでいった生徒にとっては、特に易しく感じたかもしれません。

 

ただ、自分としては、千葉中、東葛中だけでなく公立中高一貫校の適性検査の最も手堅い攻略法は、「理社で勝つ」ということだと思います。

算数は難易度が高いと、手も足も出ないことがあり、そういう意味では算数に賭けるのはギャンブル性が高くおすすめできません。しかし、理科社会の記述を始めとする問題は、実は最も得点しやすい分野なのです。ある程度の基礎知識をおさえれば、出てくる分野はそれほど広いわけではありません。社会はほぼ地理に限定されますし、理科もほとんど出ない単元もあります。そして、記述は適切に訓練すれば誰でも書けるようになります。

したがって、算数で2割でも理社で5割の得点を取れば、合計7割で合否ラインを超えられる。それが王道の受かり方だと思います。

 

まとめと二次にむけて

 

一次検査のポイントは、

  • 短時間でいかに解ける問題を選ぶことができるかの「目」
  • 記述問題を落とさない表現力
  • 割合の計算を正確にやりきる計算力

でした。いずれも訓練で身に付けられるものですので、努力を積んだ受験生に有利だといえるでしょう。

 

二次検査は、理系の問題の難易度が格段に上がり、さらにリスニングを絡めた作文問題があります。ここでも、作文をはじめ文系の記述でいかに書ききることができるかが勝負だと思います。

 

そのため、文章を聞いて内容を把握する訓練をすることが重要です。お家の人が新聞のコラムなどを読んで聞かせ、内容を要約させる等が良いと思います。読むスピードは、やや早口のニュースぐらいがちょうど良いです。それと、同じく文章を読んで内容を把握する訓練、要約する訓練を多めにしていくと良いと思います。

 

 

 

chuju.hateblo.jp

 

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