中受のGHG

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首都圏の中学受験、公立中高一貫校の受検、勉強法、国語、社会についてのブログ

入試直前の社会の勉強法ー無駄な暗記にならないためにー

中学入試まであとおよそ1ヶ月。

いよいよ大詰めとなったこの時期に、社会科でやることと言えば、もちろん暗記の追い込みですが、ただむやみに用語ばかりを覚え直せばいいというものではありません。

効率よく点を積み増すためには、正確な現状把握と弱点を踏まえたスケジューリングが欠かせません。

 

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同じ教材を使い倒す

 

まず、大原則として、「一冊の教材を使い倒す」ことです。この時期、点が伸びないからといって闇雲にテキスト類を買うのは避けましょう。真っ白な教材の山は、「終わらない」プレッシャーばかりを増幅するだけで、有益なことは何もありません。

 

使い倒すのは、一問一答形式のなるべく薄い問題集が良いです。社会というのはもともと知識量が多いですから、全てを完璧に覚えることは不可能です。

しかし、いわゆる最難関と呼ばれる学校を除いて、各校の平均的な合格ラインである6割〜7割くらいの得点が取れる知識量は、さほど多いものではありません。いわゆる「よくでる」問題を、すらすら出てくるようになるまで繰り返しやったほうが、確実に短期間で点数を伸ばすことができます。

そこで、今まで塾で取り組んできた問題集を一冊選び(ほとんどの塾では「この一冊」というのを指定しているでしょうが)、間違えた問題に印をつけながら取り組んでいきます。

一回間違えても気に病まずこだわり過ぎず、スイスイやりましょう。一問一問に関わる時間を短くしても、その分取り組むスパンを短くし、短期間に何度も当たるようにしたほうが効果が高くなります。

100ページくらいの冊子でしたら、1日10ページ。10日で一冊回すくらいのペースが最適です。入試までに3回廻すことができれば、ほとんど全ての問題が潰せるでしょう。

 

 

基本テキストの読み込み

 

ほぼすべての知識問題において、「難問」と呼ばれるのは、知識同士の関連性を問う問題です。 いかに易しい知識でも、問題を見せる角度が少しでも変わると、その問題の難度は急上昇します。

例えば、次の問題

Q1.天皇中心の国作りを行い、遣隋使を送った人物はだれか。

Q2.中央集権制の確立を目指し、また強大になりつつあった中国の王朝と対等な関係を築こうとした人物はだれか。

 

どちらも答えは「聖徳太子」です。Q1では、「天皇中心」や「遣隋使」といったキーワードが入っていて、ほとんど誰でも分かる易しい問題ですがQ2になるとおそらく正答率は3割を切るぐらいの問題になるでしょう。

 

このように、様々な角度からの出題に対応できるようにするには、どのような勉強をすればいいでしょうか。おそらく最も効果の高い勉強法は、「参考書を片手にまとめノートを作ること」でしょうが、入試直前期にやるには時間がかかりすぎる方法と言わざるをえません。効果は高いでしょうが、かかる時間が膨大で、結果としてコスパは悪くなります。

 

そこで、「テキストを読み込む」という勉強法をお勧めしたいと思います。塾で扱っているもっとも基本的なテキストで構いません。授業で習ったものを、もう一度隅から隅まで目を通してみるのです。塾の授業では、教師の説明を聞き、板書を写し、さまざまなことをやりながらテキストを見ます。当然、テキストの文面に100パーセント集中することなどできません。しかし、テキストは、それだけで完結するストーリーと十分な情報量を持っています。それをもう一度追いかけることで、覚えこんだ用語の間を埋める「関連性」を作ることができます。

そして、テキストを読むだけならベッドの中ででもできます。勉強に疲れたとき、ちょっと雑誌感覚で、というわけにはいかないかもしれませんが、息抜きの片手に歴史のテキストをざっと眺めるだけで、今までに気づかなかった関連性が見えてくるでしょう。

 

 

教科書を読み込むことの重要性

 最後に付け足しておきたいのは、「学校の教科書の重要性」です。

意外と認識されていませんが、上位校になるほど学校の教科書からの出題は多いものです。教科書の「研究」などと題されたページには、よくまとまった興味深い記事やコラムが満載です。学校側は入試問題を作成するとき、当然小学校の教科書を参照します。

「初心に帰る」ことと「狙われやすい情報の発見」の両立、それが「教科書を読む」という勉強法の利点です。

 

のこり1ヶ月、社会は中学入試においては「守りの教科」です。もっとも差がつきにくい教科ですが、だからこそきっちり点を積む必要があります。上位校ほど社会が弱いことのビハインドは大きくなるものです。上の学習法を参考に、守備力強化に取り組んでください。

  

 

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